【五段特別昇格考試を終えて】Y.K.(?才)
昨年3月、道院長が七段允可を受けられ、その際に「Kさんもそろそろ五段に挑戦してみませんか?」
と言われてから早一年…遅ればせながら今年度3月の昇格考試において無事允可を受けました。
なぜ一年もかかったのか?。正直、臆する心からなんだかんだと理由をつけてグズグズしていた気がします。
ただ、いざ取り掛かってみれば、道院長がいつも言われる「二兎を追うもの、二兎を得る」どころではなく、
複数同時進行の超多重かつ過密なスケジュールでした。
これも道院長から再三促されていた、武専修了(扱い)論文作成に始まり、特昇前には僧階補任も予定し
ていたこともあり、大導師に向けた宿題論文や法話実習の練習の傍ら、五段に向けた宿題論文作成、技術、
筆記試験の勉強など、ほんとうに寝る間も惜しんで取り組みました。もちろん、自分の努力以外にも、道院
長や門下生の皆さん、他道院の仲間に助けられたことは言うまでもありません。ほんとうに感謝しています。
特昇は、直前の武専で急遽同じ愛知県の他道院の拳士と組むことを決め、道院長から本部に申請いただきました。
おかげで、受験相手がまったく知らない拳士ではなかったことで若干の安心感はありました。技術審査ではわから
ない技は一つもなく、自信を持って臨むことができました。筆記試験はまとめたものをしっかり暗記。前日ホテル
到着後にも書いて覚え、時間を計り模擬テストを自分で行ったかいあってか、しっかり記述することができました。
口述面接は、一人10分〜15分の質疑応答。10分で終わる拳士もいる中、私は20分以上も熱く語ってしまい、
考試員の先生から「まだまだ聴きたいが、時間になったので…」と言われて終了しました。
程よい緊張感の中、自信を持って臨め、考試の中で得た達成感は、事前の努力の成果に他ならないとつくづく感じます。
五段になって自分は何をしたいのか…「質は心意気」と道院長の法話にもあるように、同じ資格でもその質(中身)は、
人それぞれ違います。段位に胡坐をかくことなく、自分の「質」を高め、後輩育成にも努めていきたいです。
自分にできることは「四摂法」の実践を行い、自分のみならず人の幸せを考えられる行動をすること。「半ばは自己の
幸せを、半ばは他人の幸せを」と言われた開祖の志を継いでいくことだと考えます。「人づくりの行」はまず自分から。
そして他人の「人づくり」にも貢献していけるようがんばりたいと思います。